文字捨て場

不要になった文字たちを供養する場所

矛盾したパンツの話

朝起きて室温を確認したら6℃しかない。寒すぎて全身がぶるっと震える衝撃でいつも目を覚ましております、皆さんこんにちは。

この寒さに耐えかねた私は、ここ最近もうずっとヒートテックを重ね着して過ごしています。靴下も一日中はいています。たぶん足がものすごく臭くなっています。風呂から出て体を拭いて、服よりも先にまず靴下をはきます。確実に足がものすごく臭くなっています。皆さんにもそれぞれ自分流の防寒術や足の臭さがあるのではないでしょうか?

 

 

そんな寒がりな私がいつも驚かされるのが、真冬のミニスカ。一体アレは何なんですか。

温かそうなニットのセーターを着たり、ボア素材のコートなんかも羽織ったりして、そこに唐突に組み込まれるミニスカ。あるいはショートパンツ。破壊力が凄まじすぎるだろう。ファッションに対する意識が高すぎる。

 

冬にミニスカという、一見すると自爆的ファッションに思えなくもないコーディネートに対して「そんなに無理しなくても」とか「必死すぎてみっともない」と冷笑する人も一定数いることは確かに事実だけれど、もともとファッションとは自分を表現する手段なんだ。

ヒートテックを重ね着して足の臭いよりも靴下を優先している私はさながら機能性を重視して戦場に生きる合理的なソルジャーと言ったところだろうか。それに対してミニスカをはいている彼女たちは、気温などの周りの環境に流されず確固たる自分―My style―を持っているファンタジスタなのだ。冷笑するなんて間違っている。

 

そして何といっても、ミニスカはエロイ。

圧倒的眼福。私が機能性に優れた迷彩服を着て泥だらけになりながら戦場で生き延びている足の臭いソルジャーならば、ミニスカの彼女たちはF-22ラプターステルス戦闘機といったところだ。

 

エロいというか、状況次第ではパンツが見え得る。

「パンツが見えるかもしれない」というPossibility(可能性)の前では戦場のソルジャーなど赤子も同然。無力である。おまけに足も臭くない。世の中には「見せパン」という言葉が存在しているほどだ。パンツが見えるかどうか、あるいは見える可能性があるか否かは人類にとって看過できない重要な要素である。

 

wikipediaから引用しよう

見せパン(みせパン)とは、下着の一種。「見せても良いパンツ」の略。

ほら、1行目からもうヤバイ。

「見せても良いパンツ」って何?だったら見せてくださいよ。でも見たら怒られるんでしょう?しかも、ただ怒られるのではなくて弁護士とかが出てくるレベルの「マジおこ」ですよね?じゃあやっぱりそのパンツって「見せちゃダメなパンツ」なのでは?

 

再度wikipediaより引用しよう

ミニスカートは女性のファッションの定番となっているが、スカートの中の下着(ショーツパンティー)が見えてしまうこと(いわゆるパンチラ)は女性にとって非常に恥ずべきこととされ、スカートめくり盗撮の被害に遭ってしまうことや、風などで捲くり上げられたり、激しい動きをしてスカートの中の下着が見られてしまうことも珍しくない。

さまざまな理由により一概に服装を変えることが出来ない場合もあるため、もしスカートなどの中が見えてしまっても恥ずかしくないようにと、見せパンが生まれた。

 なるほど。少なくとも先程の謎は解けた。見せパンとはいうものの原則的には「見られたくないパンツ」なわけだ。

ベン図で表すならば

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どうやら、図Aではなく図Bが正しい、ということなのだろうか?

しかしどうも腑に落ちないというか、まだ釈然としないモヤモヤした疑問が残っている。見せパンをとりまく様々な事情の相互関係が複雑すぎる。結局、見せパンとは何なのか?wikipediaの内容が仮に正しいとして、現時点で判明していることを整理してみる。

  • 見せパンではないパンツは、非常に恥ずべきパンツである
  • 様々な理由でパンツを見られてしまう可能性がある
  • 見せパンは見せても良いパンツであり、恥ずかしくない
  • でもミニスカで隠すし、見たら法廷で怒られる

もうワケが分からない。

見せパンは見られても恥ずかしくなくて、見せてもいいパンツである・・・と書かれているのに、にもかかわらず、見たら怒られる。一体なぜ?強引につじつまを合わせるのであれば「見せても良いけど、見てはいけない」ということになるけれど、おかしくないですか?

 

さらにwikipediaから補足するならば

オーバーパンツ

ショーツの上に、下着ではないものを穿き隠してしまうこと。「見せパン」という呼び名が生まれる以前から存在している。

見せパンのページにはこんな項目までしっかり書かれている。

重要なのは「隠してしまう」という表現だ。下着ではないものを穿いてパンツを隠す行為について「~してしまう」という後悔や無念、残念な感情を表す際に使われる表現が用いられている。wikipediaのこの項目からも、パンツとは見たいものであるということが原則として存在していることが分かる。

 

人は、パンツを見たがる生き物である。見せても良いパンツがある。でも見てはいけない。

おかしいだろ。ふざけるなよ。